活動状況

情報知財研究会

主 査 :  鈴木 雄一

幹 事 :  玉井 克哉

研究会主旨: 

デジタル技術、ネットワーク技術に代表される情報通信技術の進展に伴ってコンテンツの流通形態が多様化し、著作権法をはじめとする知的財産法制はさまざまな対応を迫られている。この研究会では、情報通信技術の進展により具現化しつつある「通信と放送の融合」といった局面に、知財法制、知財政策がいかに対応すべきであるかを研究し、高度情報通信社会におけるコンテンツの円滑な流通の在り方を探る。

 

2020年度第1回情報知財研究会

日時:2020年12月3日(木)18時30分~20時30分
場所:オンライン開催(Zoom Cloud Meetings利用)
テーマ:「フェアユース法理と裁判所の役割

     ――Google v. Oracle事件の合衆国最高裁での議論をめぐって」
報告者:玉井 克哉 (東京大学・信州大学教授)

司会・コメンテーター:鈴木 雄一 (信州大学特任教授)
要旨: 

 オラクル対グーグル著作権侵害事件は、オラクルによる訴え提起から約10年を経て、10月7日、合衆国最高裁が開いた口頭弁論によって、大詰めを迎えつつある。その論点は、(i)機能的作品であるコンピュータ・プログラムのインターフェイスやSSOに著作権が成り立つのか、また「表現とアイデアの混同」が生じないのか、(ii)米国著作権法の伝統である「フェアユース」が成立しないのか、である。あわせて、著作権を認め原告を勝訴させると相互運用性や互換性を損ない、オープン・イノベーションを阻害しないのか、が問われている。
 こうした実体法的な論点と並んで興味深いのは、数多くのアミカス・ブリーフが提出され、裁判所を舞台に「熟議」がなされるという、米国の伝統である。その様相を見ておくことは、近いうちに下される判決を観察する上でも有意義である。この報告では、その一端を紹介したい。
(参考文献:玉井克哉「裁判所における『熟議』―グーグル対オラクル著作権侵害事件におけるアミカス・ブリーフを素材に」 Nextcom42号(2020年)4-17頁)

 

参加費 : 無料
申込方法 :  件名を「情報知財研究会参加申込」とし、氏名、所属、連絡先(電子メールアドレスまたは電話番号)を明記の上、下記メールアドレス宛までお申込ください。
メールアドレス : kenkyukai@jsicr.jp
 

なお、参加申し込みをされた会員には、のちほどZoomミーティングのURL及びパスワードをメールでお送りしますので、参加用URLからご参加ください。